CD鑑賞日誌


by furt-orooro

「1942.4.19の第9」

フルトヴェングラー&ベルリン・フィル

1942.4.19
フィルハーモニーでのライブ

VENEZIA
V-1025

全楽章の流麗さと、第1楽章の抑制された美しさ、第3楽章の「美」では、1ヶ月前のキッテル合唱団創立記念ライブ(1942.3.22-24)演奏以上であるかもしれない。

ARCHIPELと比較すると、随分と聴きやすくなっている。
ARCHIPELのVnはノイズリダクションが強いことによるのか、
キンキンと金属的で乱暴に聴こえる。
当盤では、Vnはもっと落ち着いて麗しい。低域も豊かに響き、高低の分離も良い。

ジャケット写真は1938年のもので、この演奏会との関係はない。
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# by furt-orooro | 2007-10-24 23:32 | フルトヴェングラー
b0056240_178059.jpgフルトヴェングラー&ウィーン・フィル
1947.11
ムジークフェラインでのSP録音

日本フルトヴェングラー協会
WFJ-55

解説より
 「この1947年の録音はSP13面(6枚半)に亘りながら、通し演奏に優るとも劣らない滔々たる流れが迫り、何よりも演奏が最も緻密で音色が豊かで手応えがあるという78回転の強味を発揮しており、巨匠の「エロイカ」の「原点」と言えましょう。ウィーン・フィルとの戦後第1回録音として満を持した巨匠は「エロイカ」を世に問うたのです。」

面のつなぎ目が雑であったり、音の歪みもあるものも、全体として柔らかなサウンドで演奏を伝えてくれる。

これで、1947年11月のSP録音、「英雄」、「コリオラン」、ブラームスSym.1を協会CDでほぼ同じレベルの音質で聴けるようになり、重宝する。

新星堂盤、東芝盤はこちら。
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# by furt-orooro | 2007-10-23 23:30 | フルトヴェングラー
b0056240_1223591.jpgフルトヴェングラー&ウィーン・フィル
1954.8.30
ザルツブルク音楽祭でのライブ

SUITE
CDS1-6007(国内 25CDS-6007)
原盤はLAUDIS

「音質劣悪」という評価があり、スルーしたいたのだが、
今回Mさんがお貸しくださり、聴いてみたところ、あまりの音の良さに驚愕。

臨場感ある冴えた音で、ザルツブルクの会場の音響に近いような空気感もある。
密度と力感のある音が生々しく響き、巨匠の音の作り、鳴らせ方を身近で感じることができる。
NUOVA ERAは音がこもり、KINGは音がドライであるのに対し、もっと臨場感ある力感ある音になっている。音の生々しさでは、DELTA盤以上。
ということで、これが同演異盤CDベストではないか。

ちなみに当CD、
吉祥寺クラシック館のレア盤特集の際、4410円だった。
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# by furt-orooro | 2007-10-19 12:30 | フルトヴェングラー
フルトヴェングラー&ベルリン・フィル
1953.5.18
ティタニア・パラストでのライブ

ドイツ・フルトヴェングラー協会
TMK-5294

うねりを伴う大きな歌。ホルンの柔らかなフレーズのすばらしさ。
名演であるが、音質ベストでなおかつ入手しやすいCDのない「幻の名演」?
以前KING盤にてレビューをUPしている。
当CDは、アイヒンガー&クラウス的な音痩せと漂白化を辛うじて免れていて、音はダイナミックに再現されてくる。

以前の日本フルトヴェングラー協会報の中では、
LP Green Hill Records GHLP-FUR-03 HQの試聴レポートがあり、
「今回の演奏が最もすばらしいのではないかとの声が多く聴こえてきた。この演奏について、このLPと同等の音質を持った完全な形でのCDの出現を期待したいものである」
と言われている。
MYTHOSは、このLP盤起しだが、当然の如く化粧がなされているのでLP同等同質という訳ではない。
上記LPからのストレートな盤起しを聴きたいものである。

同演異盤
1.KICC-2298 音揺れあり △
2.ドイツ協会 ○
3.ELA-902(2のコピー) ×
4.TAHRA FURT-1019 ×
5.MYTHOS △
6.WFJ-33/34 ◎
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# by furt-orooro | 2007-10-17 23:29 | フルトヴェングラー
フルトヴェングラー&ベルリン・フィル

1.シューベルト 未完成 1953.9.15
2.ベートーヴェン 交響曲第8番
 1953.4.14

日本フルトヴェングラー協会
WFJ-24

「未完成」の演奏は凄い!音質はVENEZIA盤より若干良いが、放送音。
次にベートーヴェンの第8番になり、アナウンスと拍手は放送音なので、「未完成」同等の放送音か、と思っていると、最初の1音で度肝を抜かれる。
音質一変。その鮮明さに驚嘆する!
ステレオ的な空間で、光彩あるふくよかな音色を聴くことができる。
楽章間のインターバルもカットされておらず、臨場感に秀でている。
フルトヴェングラーのライブの中でも上位にランクされる演奏と音質。
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# by furt-orooro | 2007-10-15 12:40 | フルトヴェングラー
フルトヴェングラー&ベルリン・フィル

1951.5.1
ローマでのライブ

ARKADIA
CDWFE-362.1

中程度のステレオ・プレゼンス
空間は広いながら、音色は薄まらず、良いサウンドである。
第1楽章第1主題のVnとVcのまるで二重唱のような豊かな歌からして魅了される。
第2楽章、第2主題の繊細な夢見るようなフレージング。Vnの夢幻的な音色、Vcの確かな対旋律をお聴きいただきたい。

TAHRA盤はアセテート盤起しで、ノイズは大きく、音色は若干均質化しているが良好。

当日のプログラムとCDは下記の通り。
1.ブルックナー 交響曲第7番
2.ドビュッシー 「夜想曲」から「雲」と「祭り」 KING KICC-7096
3.ワーグナー 「タンホイザー」序曲 DG POCG-2360
4.R.シュトラウス 「ドン・ファン」 DELTA DCCA-0011

ドビュッシーはすばらしいし、「タンホイザー」、「ドン・ファン」も流麗華麗。
オーケストラのサウンドは、虹色のVnを筆頭に色彩に溢れ光彩を放っている。
この時が戦後ベルリン・フィルの黄金期である。
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# by furt-orooro | 2007-10-12 23:05 | フルトヴェングラー
b0056240_6334027.jpgフルトヴェングラー&ウィーン・フィル

HUNT
CD-532
1953.5.30 表記

ソプラノ名を誤記。

ピーター・ピリー「レコードのフルトヴェングラー」
「ウィーン・フィルの暖かさは第1楽章にもっとも顕著に表れ、弦が、さまざまなクライマックスに暖かい深味を、また静かなパッセージにほのぼのとした暖かみを与えているのだが、この演奏をいつものフルトヴェングラーとは違って、柔らかなものにしている。
緩徐楽章はきわめて精神的に深味があり、偉大な演奏と言える。」

ソリストとコーラスは優秀。特にコーラスのしっとりとした歌唱は、フルトヴェングラーの同曲演奏中ベストではないかと思わせる。

木管がマイクに近く弦が遠い。
DGだとVnがかすかにしか聴こえず、ストレスになり、
ALTUSだと低域が異様に盛り上がり、聴くに耐えない。
しかし、
RODOLPHEだと、強度のステレオ・プレゼンスですべてが入りきっており、壮麗壮観。
当CDでは、やはり木管の音が大きく、Vnは遠いが、弦は全体としての「暖かみ」と「深味」を聴くことができる。
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# by furt-orooro | 2007-10-08 05:30 | フルトヴェングラー
b0056240_1393252.jpgフルトヴェングラー&ベルリン・フィル

1952.12.8
ティタニア・パラストでのライブ

RODOLPHE
RPV-32801

探し求めた幻の逸品。

放送局音源?
当日の会場の座席の一つにいるような臨場感と残響。弦を弾く音まで聴こえ、会場の空気感まで聴き取ることができるかのような生々しい音。
b0056240_13122473.jpg
フルトヴェングラーの数あるライブ盤の中で、上位にランクされる高音質。
臨場感なら、RVCの「ザ・グレイト」、ARKADIAの「魔笛」以上。
ティタニア・パラストでもこれだけの音がするのだ。

ARKADIA
と比較すると、
臨場感では断然、当盤が上回る。
音の迫力はARKADIA方が良いかもしれない。

「鑑賞記」にレビューUP。
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# by furt-orooro | 2007-10-03 13:00 | フルトヴェングラー
フルトヴェングラー
&ストックホルム・フィル、
合唱団

1943.12.8
ストックホルム音楽祭でのライブ

アメリカ・フルトヴェングラー協会
WFSA-2002

オーケストラ、コーラスの性能が劣り、フライングやミスも散見されるが、ライブならではの緊張感と客演で一大作品を作り上げて行く共同作業を垣間見ることができる。
第1楽章冒頭は、オーケストラのタクトへの反応が鈍く心もとないが、展開部に入ると俄然よくなってくる。レガートの流麗な流れの中にフレーズが最大限にうねるように音となって行く。強音部はエネルギッシュで雄大壮麗。
第3楽章は19分26秒とバイロイトよりも遅いテンポ。弦の厚みにウィーン・フィルやベルリン・フィルのような厚みはないが、フレーズの彫は深く、レガートによる流麗は流れに魅了される。

音質。スクラッチノイズは持続するが、年代の割には良い音である。
ダイナミックレンジも広く、何段階かに及ぶffも概ね破綻なく聴くことができる。
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# by furt-orooro | 2007-10-01 23:51 | フルトヴェングラー
フルトヴェングラー&ウィーン・フィル
1951.8.19
ザルツブルク音楽祭でのライブ

HUNT(ARKADIA) CDWFE-360

フルトヴェングラーの同曲演奏について、
ジョン・アードイン 「フルトヴェングラー・グレイトレコーディングス」
には次のように述べられている。
「フルトヴェングラーが振るブルックナーの柱であり、4、7、8番の演奏をあれほど温かいものにしているカリスマ的な精力の傾注や力の応酬、音楽的な強調がここではほとんどみられない。解釈上のこうした特徴の代わりに存在するのは、あらゆる障壁を取り除き、ブルックナーのオリジナル設計を際立たせようとする厳格な姿勢である。同じ種類に属するこれらの演奏は、交響的創造物とも呼べるべきものであり、聴く者をフーガ風のフィナーレへと誘い、和声の頂点へと導く。」

クナッパーツブッシュ、シューリヒト、ヨッフムなど、ブルックナー指揮者は、当曲の演奏にそれなりに各々の脚色を付加している。それらに比べると、フルトヴェングラーの当曲演奏は、速さの変化はあるものの、アゴーギクとアーティキュレーションは最も素朴で、曲の素の姿(建物でいれば柱)を浮かび上がらせるものとなっている。

当CDは、ステレオ・プレゼンスで、適度な空間が作り出されており、音も厚く、音色も良好。臨場感ある生々しい音で、演奏の真の姿を明らかにする。

KING及び同じ同演異盤についてはこちら。
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# by furt-orooro | 2007-09-25 23:16 | フルトヴェングラー