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CD鑑賞日誌


by furt-orooro

「バイロイトの第9」 1951.7.29 本公演ライブ 解説より

フルトヴェングラー・センター
WFHC-013

会報掲載の桧山浩介氏の解説より抜粋
 「第1楽章、冒頭の42小節目の最後のところでビックリするような大きな咳払いが入る。以下聴き覚えのあるオーディエンスノイズをマーカーにするまでもなくまったくの別演奏が進んでいく。」
 「(東芝EMI CE28-5577と比較して)まず音質がまったく違う。(「ルツェルンの第9」のオリジナルコピーからのダイレクトコピー)と比べても見劣りのしないすばらしい音だ。
部分的に両録音が一致する箇所がある。とくに第3楽章の後半は両録音は完全に一致する。
しかし大部分は明らかに別演奏だ。」
 「従来のEMIのバイロイトの第9はその大部分が当日のリハーサルの録音で、一部に本番の録音が挿入されていると考えられる。」
 「(「バイエルンの第9」の印象は)、従来のEMI盤の「バイロイトの第9」に比べて粗さが影を潜めいっそう磨きがかかった、余裕すら感じさせる伸びやかなものに仕上がっているように感じられる。とくに終楽章の合唱は従来のものよりも一段精度が上がっている。冒頭のバリトンソロに続く男声合唱やコーダの部分での合唱の乱れもなくフルトヴェングラーのタクトに完全に反応している。従来から疑問視されていた問題の“vor Gott”の最後の瞬間の唐突なクレッシェンドもない。おそらく今となってみればこのクレッシェンドはレッグによるお化粧だった可能性すら考えられる。」
by furt-orooro | 2007-07-19 23:00 | フルトヴェングラー