CD鑑賞日誌


by furt-orooro

ベートーヴェン:「フィデリオ」 1953.10.12

b0056240_17335327.jpgフルトヴェングラー&
ウィーン・フィル

1953.10.12
ウィーン劇場でのライブ

FONIT CETRA
CDC-12
(国内盤はK30Y10154/5)

宇野功芳氏は、「フルトヴェングラーの全名演名盤」の中で、
 「(K30Y10154/5について)ライブというので期待したのだが、演奏はむしろスタジオ録音のほうを採りたい。フルトヴェングラーが意外に燃えておらず、(中略)迫力に乏しいからである」
と述べている。
一方、ジョン・アードインは、 「フルトヴェングラー グレイトレコーディングス」
の中で 「(1953年のライブ盤は)最高の出来栄えであり、嵐が吹きすさぶようなすさまじいフィデリオが実現している」
と述べている。

どちらが正しいか?

正解は後者。
序曲からして、気力が充実し気合が漲っている。当CDで聴けるウィーン・フィルのフワリとした浮揚感あるサウンドのために迫力不足に感じられるかもしれない。
翌日からのスタジオ録音に先駆けてのライブということで、ユリナッチとメードルの出来も悪く、流れを損なう部分もある。ホルンは序曲、アリア、レオノーレ第3番中と少なくとも3度プーと音を外している。それらもご愛嬌と言うべきか。
クライマックスまで持続される緊張感は1950年公演を上回る。

翌日からのスタジオ録音は、スタジオ録音ならではの完璧さと、ライブのような緊張感の持続があり、この日のライブを超えるものとなっている。
但し音質は、東芝 CE25-5819/20に限る。
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by furt-orooro | 2007-03-12 19:00 | フルトヴェングラー