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CD鑑賞日誌


by furt-orooro

ベートーヴェン:「フィデリオ」 1950.8.5 EMI

フルトヴェングラー&ウィーン・フィル

1950.8.5
ザルツブルク音楽祭ライブ

EMI CHS7649012

アイヒンガー氏とクラウス氏のリマスターなのでパスしていたのだが、
OPUS蔵 OPK-7004の解説に、
「HUNTのCDに比べると格段に高域の伸びがあり、全体に大変美しく聴きやすい音に仕上がっている。(1951年「魔笛」よりずっと自然な音)」
とあるので、聴いてみた。

音は、ソロに焦点を合わせているようで、シュワルツコップとフラグスタートの声は最高音まで音割れや歪なく、美しく聴くことができる(第1幕終曲と第2幕終曲の四重唱と合唱などきれいに聴こえる)。
反面、オーケストラの音は詰まっている。ノイズリダクションで低域は形骸化し(音のみボンボン響く)、高域はカサカサとドライな音。
「囚人の合唱」部の本来色艶良いはずのVnはキンキンするし、「レオノーレ第3番」も線の細い迫力のない音になってしまっている(終曲部も四重唱と合唱は良いが、オーケストラの音は薄く、存在感がない)。
オーケストラ・ドライブには耳を閉じて、巨匠と名歌唱を聴くしか仕方がない。
by furt-orooro | 2007-02-19 12:50 | フルトヴェングラー