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CD鑑賞日誌


by furt-orooro

「ルツェルンの第9」 1954.8.22 TAHRA盤

フルトヴェングラー&フィルハーモニア管弦楽団
1954.8.22
ルツェルンでのライブ

TAHRA
FURT-1003

演奏については、
「フルトヴェングラー鑑賞記」を参照。

同演異盤CDについて、一般的には、
「KINGのCDは『劣悪』で、当TAHRAは放送局からの正規音源で、音質鮮明」
と評価される。
放送局正規音源そのままなら良いのだろうが、当然のことながら、リマスターされている。
それで、
空間が広く、水ぶくれ的な音。強弱の音量さがなく、単なる「音」の洪水となっている。弱音部の深淵さとダイナミズムの大きさという巨匠の至芸が生かされていない。
FURT1054-57の後のリマスターは、その反省を生かしたのかどうか定かではないが、「水ぶくれ」のような音にはなっていないが、今度は反面、音の周囲の成分まで削り落とし、音色がなくなっている。

では、KINGの初出CD、K35Y-41では生かされているのかと言われると、これまた、こちらは甘くマスクされた音になっていてそうは言えないのが実情。
それでもK35Y-41は、弱音部は弱音になっていて、強弱のダイナミズムは大きいので、TAHRA盤よりはまだましだろう。
嗜好と感性の問題ではあるが、個人的には、best盤は現時点ではなく、K35Y-41をsecond bestとする次第である。

K35Y-41については、7/28の記事を参照。

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by furt-orooro | 2006-09-26 12:45 | フルトヴェングラー