CD鑑賞日誌


by furt-orooro

クレンペラー&ウィーン・フィル BOXシリーズ レビュー5

マーラー 交響曲第9番
1968.6.9
27:25 17:27 14:11 24:46

Ⅰ.弦楽器群の響きの密度が濃い。高低の対比がよくわかる。ホルンのミスあり。
弱から強への移行が鮮明。提示部ラストに向けての緩やかなアッチェレランド、そして大音響、その後のリタルダンド。
展開部、Vc、Vn共に、よく歌っている。
再現部、鐘が実に美しく挿入される。 Vn、Vcは提示部以上にうねりを伴う歌となる(バルビローリのようだ)。
コーダ、テンポは遅く各フレーズは繊細に奏でられて行く。
24:53-風のような音(飛行機音?)が入る。

Ⅱ.A主題、Vn、Vcがゆったりと隅々まで歌う(POとのスタジオ録音の淡白さはない)。
B主題は、テンポが速い。速さの内にも、各フレーズはしっかりしている。
A主題の緩やかさとB主題の速さの緩急のコントラスト。

Ⅲ.各フレーズが明瞭で細部まで見通しが良い。金管群が自発的に気持ちよく吹いているのを感じる。最強音でも金管群は濁らず美しく響く。
トリオ、テーマを出すホルンはミスしているのだろうか?(dynamidenさんに聞いてみよう)
Vc群の綿々とした歌がすばらしい。
トリオが終わり、全合奏でトロンボーンが出るところをテヌートにしている。
それまでとその後のリズミカルさと対照的でハッとさせられる。

Ⅳ.弦楽合奏の厚み、清らかさ、透明なサウンド。ホルンの響きも優しい。VPOサウンドでこそ成し遂げられる至純な境地。
美しさと繊細さでPOとのスタジオ録音を凌駕するし、バルビローリのような人間的なものを感じさせない。
4:00-DBの響きの上での第1Vnの透明な音色はどうだろう。
5:08のVc群、続く、Vnソロもピュアな響き。テンポが幾分あがり、Vc群が元に戻す。
6:08-、ホルンのテーマとVnの溶け合いの良さ。
7:04-のVcの音階もバルビローリ並みの芳醇さ。
美しさが前面に出る、透明精美な世界の連続。
弱音部でのVcの優しい歌。
結部のVcソロの見事な音色。弱音部分を繊細に音化している(随分、忍耐強くなったものだ)。
Vcから第1Vnの高音がスーと導き出されてくるフレーズが絶品。ここには唐突さがない。
ここもVPOならでは可能になったのだろう。
クレンペラーとは思えない、深遠な出と繊細なフレージング。VPOならでは。
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by furt-orooro | 2005-08-09 17:08 | クレンペラー